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2014 梅雨時のダルサ対策 風湿の病(ふうしゅうのやまい)

五月晴れの後は、うっとうしい梅雨がやってきます。こういう時は、どなたも嫌なダルサを感じます。全身の重ダルサは言うに及ばず、手足の関節や腰にもあらわれます。

漢方の考え方によると、湿気からおこる病を 「風湿の病」 と呼んでおります。ちょうど、朝夕に霧露(むろ)の気がかかる頃、自動車全体が水気でベットリとしている様なものです。人の体も同様に、湿気におおわれて、調子が悪くなるのです。


風湿の病とは

風や湿気を含んだ空気が、腠理(そうり)(皮膚の毛穴・汗口)に入り込み、皮膚呼吸や発汗作用などが低下し、酸素の取り込みも少くなり、酸欠の体になります。また、湿気は皮膚から蒸発されないと水となって、体表(皮膚・足・腰) → 下の方にたまり、体内(内臓)にたまると膀胱・腎臓に症状がでてきます。

体力のある人や、エネルギッシュの人は、皮膚から水分を蒸発させる力があるので、湿気は自然に取れます。しかし、水分代謝の低下している人(尿量が少い・汗がもれる・皮膚がベトつく)やエネルギー不足(疲れている)は、「風湿の病」にかかりやすいのです。



湿気からくる病名

水虫: 足の皮膚が高温多湿の状態になりカビが生える。
鼻炎: 鼻の粘膜に湿気が入り、腫れて空気のとおりが悪くなる。鼻づまり
気管支炎: 気管支の粘膜に湿気が入り水分がたまり、咳 ・ タンになる。
皮膚炎: 皮膚の毛穴に湿気が入り皮膚呼吸力の低下により湿疹がジュクジュクしてくる。
膝関節炎: 水は低きに流れるので、特に膝関節が腫れる。リューマチ
2014 梅雨時のダルサ対策 風湿の病(ふうしゅうのやまい)

東洋医学の体質改善法

・疲労体質(エネルギー不足)の改善
・皮膚・粘膜の余分な水分を除く

体表の水はけをよくする漢方薬 (腰以下)
防已黄耆湯(ボウイオウギトウ) ・ 麻杏薏甘湯(マキョウヨクカントウ)
体内の水はけをよくする漢方薬 (膀胱 ・ 腎)
五苓散(ゴレイサン)

西洋医学の治療法

ハレ止め(消炎酵素剤・非ステロイド性消炎剤・ステロイド剤)
抗菌剤・抗生物質
痛み止め(鎮痛剤)


湿病(しゅうびょう)になりやすいタイプ

・漢方でいう腎・脾の弱い人
・汗をかきやすい人(汗がもれる)
・皮膚がいつも湿っている人
・皮膚のキメ細い人(毛穴が小さい)
・色白の人・皮膚の色の黄色い人
・ぽちゃぽちゃとした(水ぶとり)体質
・疲れるとむくむ、または手の指がコワバル
・冷え性
・頭重


2014 梅雨時のダルサ対策 風湿の病(ふうしゅうのやまい)

生活上の注意

・軽い運動をして汗をかく(散歩)
・部屋を除湿機でカラッとさせる
・皮膚の汗を乾いたタオルでよくふき取る
・水分(お茶・ジュース・ビール・生水・コーヒーなど)をひかえる
・生野菜・フルーツをひかえる
  ↓     ↓
・温野菜・豆・イモ・南瓜

梅雨時に限らず、日立の街は海岸線に長くのびております。海からの湿気(近年は夏でも寒流が居すわり続けていて寒気を含んでいる)と陸の暖気が相いうって「風湿の病」にかかる人が特に多い地域です。普段から湿気の対策を心掛けてください。